私と王子様。 3※スクショ無し+妄想話※
タイトル通り、妄想しかないお話です。妄想小話なんて(゚⊿゚)イラネって方や、プレイ日記が読みたいのに・・・という方は申し訳ありませんが、スルーお願いしますm(;_ _)m
※初期国民の寿命バレ?注意※
※チロル視点の8日の朝から始まります※
いつものようにエルネア城へ訪れた私に陛下が告げたのは、自分の寿命のこと。
あの綺麗で真っ直ぐな瞳で見つめられながら、陛下に『もう長くない』と告げられた私の頭は真っ白になった。
他にも陛下は何か言っていたような気がするけど、放心していた私の耳に入るはずもなく、気付けば私は陛下を置いて走り出していた。
走っている途中で、陛下が言った『もう長くない』の意味をきちんと理解した瞬間、私の目から涙がこぼれてた。
すれ違った人達が驚いて振り向いていたみたいだけど、それを気にする余裕なんて私には無かった。
しばらくして走り疲れて立ち止まった私はしゃがんで顔を腕で隠し、声を押し殺して泣いた。
やっと大人になれたのに。どうしてもうすぐお別れしなきゃならないの?嫌だよ・・・だって私、こんなに陛下が好きのに!まだ「好き」って伝えてないのに!
シェイラ「チロルちゃん?どーしたの?」
チロル「!・・・シェイラちゃん」
シェイラ「なんで泣いてるの?おなか痛いの?」
チロル「・・・うん。ちょっと、痛いかも・・・」
シェイラ「えぇ!?たいへん!」
チロル「大丈夫。痛みがひいたみたいだから、今の内に家に帰るね」
シェイラ「・・・ん、わかった。気をつけて帰ってね」
チロル「心配してくれてありがとう」
うずくまっていた私を心配してくれたのは、1つ年下で仲良しのシェイラちゃんだった。
痛いのはお腹じゃなくて胸。痛みがひいたなんて嘘。だけど、まだ子供のシェイラちゃんにあまり心配かけちゃダメだから。
家がある旧市街通りに差し掛かった時に顔を上げると、魔銃師会の建物が目に入った。
陛下から初めて会いに来てくれたあの日、ここでダンジョン探索に誘われたんだよね。あの時の高揚感は忘れられないなぁ・・・。
チロル「・・・あはは、余計なこと思い出しちゃった。バカだなぁ、私・・・」
自嘲気味に笑う私の頬に涙がつたった。
帰宅した私はそのまま2階に上がってベッドにうつ伏せで寝転んだ。
家に入った時、私を見たお母さんとファルマ兄さんが驚いた顔をしたけど、何も言わずに逃げてしまった。
お母さんにさえ一度も相談したことなかった、この初恋。気持ちを伝えることも出来ずに、終わってしまいました。