私と王子様。 ※スクショ無し+妄想話※
タイトル通り、妄想しかないお話です。妄想小話なんて(゚⊿゚)イラネって方や、プレイ日記が読みたいのに・・・という方は申し訳ありませんが、スルーお願いしますm(;_ _)m
※初期国民の寿命バレ?注意※
※チロル視点ではなく、NPC視点になってます※
オレには成人したら告白しよう、と思っていた女の子がいる。その子の名前はチロル・オルコット。
でもチロルは、成人する前からずっと好きな奴がいるらしい。その好きな奴っていうのが多分、オレの爺さん・・・アルノルフ陛下。
婆さん・・・ドミニカさんが亡くなって陛下が落ち込んでいるだろうと心配して、毎日会いに行ってる間に好きになったんだろう。
本人から聞いたわけじゃないし、本当かわからない。けど、見てればわかるんだ。チロルが陛下に恋をしてるっていうのが。
今じゃ陛下まで朝一でチロルに会いに行ってるんだから、満更でもないんだろう・・・2人が一緒にいるのを見るたびに苛立ちがつのる。
なんでオレじゃないんだよ。
8日。
家で朝食をとっている途中、母さんが口を開いた。
アラベル「ドナルド。この前言ってた女の子にはまだ告白してないの?」
ドナルド「ぶっ!」
フィリップ「ドナルドに好きな子がいたのか。初耳だな・・・どんな子なんだ?」
アラベル「うふふ、同い年でとっても可愛い子らしいわ。その子ね、学校を首席で卒業した優等生なの。それにダンジョン探索が好きだから、なかなか強いんですって」
フィリップ「そうか、1度会ってみた・・・」
ドナルド「オレ、もう出掛けるから!」
父さんが言い終わる前にさっさと家を出た。まったく。母さんも余計なこと言い過ぎだ!
告白出来るならとっくにしてるさ。だいたい告白したところで、断られるのは目に見えてる。
今のチロルの目には陛下しか映ってないしな。・・・自分で言ってて虚しい。
考えても仕方ないし気晴らしに釣りでもしようかと、オレは城の船着場に向かう。エルネア城の前を通って行こうとした時、視界の端にチロルが映ったような気がした。
振り向くと、城下通り方面に走り去るチロルが見えた。背中に羽根を付けているのは彼女だけだからすぐにわかった。でも、なんだか様子が・・・
アルノルフ「おはよう、ドナルド君」
ドナルド「!?・・・おはよう」
チロルに気を取られている内に、城から出てきたらしい陛下に声をかけられた。
心の中でドロドロした何かが渦巻いている。今のオレはどんな顔をしているだろう。多分、怒りで歪んでると思う。陛下に顔を見られないように俯いた。
ドナルド「また会いに来てた?チロル」
アルノルフ「うん、そうだよ」
ドナルド「ふーん。・・・なんか泣いてたみたいだけど、彼女に何を?」
去り際に一瞬見えたチロルの涙の意味を知りたい。きっと・・・いや、絶対に陛下絡みだろう。
1度、押し黙った陛下はオレにこう告げた。
アルノルフ「私はもう長くない気がする。そう言ったんだ」
ドナルド「・・・は?」
この言葉の意味は、自分はもうすぐ死ぬという意味。
ドナルド「なんでチロルにそんなことを」
アルノルフ「大事な友人だから、彼女にも知っててもらいたかったんだよ」
大事な友人・・・。
陛下もチロルの気持ちに薄々気付いていたはず。それに陛下自身も、少なからずチロルに気持ちはあるはず。じゃなきゃ、陛下が成人したての女の子に朝一で会いに行くはずがない。なのに、今さら友人ってなんだよ。
アルノルフ「彼女には友人として、私を看取ってほしいんだ」
何なんだよ、それ・・・